勉強しても伸びない人のための簡易原因診断と対策

勉強しているのに成績が伸びない原因を探る簡易診断

下の図が、
勉強しているのに伸びない人のための簡易診断です。
「勉強しても伸びない」とは言いつつも、本当に伸びていないのか、全体的に伸びないのか、特定の教科で伸びないのか、それぞれで原因は異なってきます。
まずは、自分の原因の元となりそうなところをはっきりとさせましょう。

伸びない

まずはテストの点数を比べるところから

これまでテストの点数を比較し駅たわけではない人は、まずはテストの点数を比較するところから始めないとですね。
そもそも、比較することすらしていなかったのに、「なんとなく伸びていない」というような状態では原因は明らかにできません。
原因がわからないと打つべき対策も明らかにできません。
まずはテストを時系列に並べて点数の比較・分析するところから始めましょう。

全体的に成績が伸びない

特定の教科が伸びないのではなく、全体的に伸び悩んでいるという場合は、そもそもの性格や勉強に対する姿勢に問題があるのかもしれません。
後述しますが、人の話を聞かなかったり、自分の悪いところを直そうとしない性格では勉強においても、その他のことにおいても成長しないのは想像がつきますよね。
性格を批判するわけではないですが、成績を伸ばすという視点で見ると、直すべき箇所が姿勢や性格面にあるのかもしれません。

特定の教科が伸びない

ある特定の教科だけが伸びないという場合は、原因の特定も比較的容易にできます。
原因は主に2つ。単に勉強時間が少ないのか、勉強方法が悪いのかの2パターンです。
確かに人によっては得意不得意はあるので、伸びやすい教科と伸びにくい教科はあります。
ですが、単に勉強時間が足りないが故に苦手と認識している場合もあるので、その点は要注意です。

以上のように、まずは今現状として見えてくることから原因を探り、その対策をうっていきましょう。

全体的に伸び悩んでいる人、特的の教科で伸び悩んでいる人それぞれに向けて改善すべき点をまとめますので、自分に関係のある箇所だけ読めば大丈夫です。

勉強しても伸びない人の性格編

自分の能力に過信しがち

自分の能力に自信を持ちすぎて、勉強しないような人は成績が伸びるわけがありません。
自身の地頭力に過信していては成長はありえません。

この世に、継続に勝るものはない、才能は継続に勝ることはできない。才能がありながら成功を収められない人々は山ほどいる。天才も継続に勝ることはできない。継続と決意こそが、絶対的な力なのである。

カルヴィン・クーリッジ(米国元大統領)の発言です。

あまり有名な大統領ではありませんが、アメリカ大統領になるほどの人でもこのように考えているのに、一般ピープルな私たちが才能を過信していては当然成長できません。

改善ポイント

能力にいつまでも目線がいっているうちは成績は伸びません。

勉強量 × センス × 継続 = 成績
100 × 5 × 100 = 50000
50 × 10 × 50 = 25000
上記のように、いくら人の倍センスがあっても、半分の努力ではセンスが半分の人の努力には負けてしまいます。

そのため、自分の能力に過信せず、コツコツを継続して勉強をすることをこころがけるだけです。

コツコツ努力するためのコツは、記録することです。
毎日何をやったのか、iPhoneのメモ機能にで構わないので、記録し続けることです。
そうすると、自分の努力が可視化されるので、その目に見える努力が積み重なっていく様が楽しくなります。
そうなればあとは走り続けるだけです。

余談

勉強において、センスや地頭力が成果を決定する1つの要素になっていることは間違い無いです。
例えば、地頭力であれば、ロジカルシンキングやクリティカルシンキング、ラテラルシンキングが身についている人とそうで無い人、またはそのレベルによって解くスピード、解ける問題など幅がでてきます。
数学ではロジカルシンキングは当然使いますし、現代文の選択肢を選ぶ際はクリティカルシンキングを知らず知らずに用いています。

地頭力を鍛えることも成果を左右する要因なので、こちらについてはまた今度にまとめようと思います。
興味がある方は、地頭力を鍛える方法を調べてコツコツ鍛える習慣を身につけるのも効果があります。

友人の誘いを断りきれないタイプの人

友人の遊びの誘いを断りきれないタイプの人。
こういったタイプの人がすべての面で悪い、改善すべきだ、といいたいわけではありません。
ただ、イエスマンなので、本来は勉強するべき時間が確保できていないのではないですか?ということを問いたいです。
それによって、成績も伸び悩んでいるということは思い当たりませんか?ということを振り返って欲しいです。

私自身もイエスマンなところがあり、誘われたら断れないタイプでした。
受験生時代、受験勉強を始めたばかりのころはかなり時間を失っていました。

自分が望んで遊んでいるのならいいのですが、断れずに結果的に付き合う形になり、時間を浪費していました。

「このままではいかん」と思い、自分のなかでルールを決めることで、機械的に断るようにして勉強時間を確保することを優先しました。

私が決めたのは、
・〇曜日は遊んでもよい
・テレビは立って見る
・食事の前ギリギリまで勉強をする
というように、誰でも思いつくような簡単なルールです。
ルールは自分のものなので、自分に適したものを作るのが一番です。
自分は意思が弱いと思うのでれば、なるべく強制力が働くようなルール作りをするように意識するのがポイントです。

改善ポイント

イエスマンという性格は悪い面ばかりではないです。
友人から見たら、ノリがよくて誘いやすいということ。
ただし、勉強するという観点でみると、必ずしも良い面ばかりではないので、自分なりのルールを作って、周りに流されないように工夫する必要ありです。

変なこだわりを持っている

私の中学時代の友人の話ですが、勉強に対して変なこだわりを持っている友人がいました。
テスト前でにおそらくテストに出るであろう重要ポイントは勉強せずに、資料集にしか掲載されていないような細かいことに時間を費やして勉強するということをやっていました。

当然のことですが、テストにそういった細かい点が出ることはなく、テストの結果はなかなか悲惨なものになっていました。
特に点数に興味がなくてそのような勉強をしているのかと思ったらそうではなく、真剣に勉強しているのだそうです。
毎回、「ヤマカンが外れた」と言って嘆いていました。

このような人は特殊かもしれませんが、やるべきことをやらずに成績が伸びるわけがないです。
成績を伸ばしたいのであれば、自分の興味がある箇所を勉強するのではなく、テストに出る可能性が高い場所を勉強しなくてはいけません。
意外と自分が勉強したい分野や科目を勉強していませんか?
振り返ってみてください。

改善ポイント

テストの結果というのはシンプルで、いかにテストに出る箇所を事前に自分の頭の中に落とし込めたか、理解できたかがあらわれるだけです。
ただでさえ時間がない学生生活のなかで、無駄だと思われる内容に時間を費やしているようでは成績が上がるわけがありません。

好き嫌いや興味関心で勉強をするのではなく、テストに出やすい分野や範囲に自分の時間を集中するべきです。
※あくまでテストの点数を伸ばしたいという人が実践すべき内容です。テストの点数を伸ばすことを考えないのであれば、興味関心に沿って勉強していくのは大賛成です!

勉強しても伸びない人の勉強方法

問題を問いた後すぐに答え合わせをしない

男子高校生に特に多いと感じているのですが、問題を解いた後にまる付けを行わないで、そのまま放置するという勉強を繰り返している人がいます。
そもそもの話ですが、この方法は勉強とは言えないです。
何も学びがないですから。
正解しているのか間違っているのか確かめて、間違っているものの理解を正すのが学びになります。
その過程を行えてないので、成績うんぬんよりも勉強という行為ができていないと言えます。

勉強は自分がそれまでに知らなかったことを新しく理解することで進んでいくものですよね?
答え合わせをしないで、自分の不明点が明らかになることはありますか?
無いです。
だから、まる付けをしない勉強は勉強ではないのです。
単純明快シンプルな法則です。

伸びる勉強方法

解いたらすぐに答え合わせ。鉄は熱いうちに打つ。

ノートにまとめがち

教科書の内容をノートにまとめる作業。
一見、まとめるという作業を通して自分の理解が進んでいるように思いますが、だんだんとただの作業になってしまい、ただ教科書の内容をノートに写すだけになってきてしまっているケースがよくあります。

これはやり方さえちゃんとしたものに訂正できれば、効果があるだけにもったいない。

方法は簡単で、可能な限り”図示”することです。
テキストをそのまままとめようとすると、どうしてもただの書き写しの作業になってしまう。
教科書の内容を図でまとめなおすことを意識すれば、実のある勉強になります。

または、いっそのことノートにまとめるという作業をやらないと決めるのも1つの方法としてありです。
その代わりに問題集をひたすら解いて、頭に叩き込む。
必要であれば、問題集にそのまま書き込んでしまってもいいのではないでしょうか。

伸びる勉強方法

図示を意識してノートにまとめる。
とにかくアウトプット。問題集を解くことを第一優先にして、メモは問題集に直接書き込む。

勉強場所が決まっていない

毎回勉強はじめに、どこで勉強するかを考えることから始めるので、勉強するまでに時間がかかりがちです。
場所によっては勉強できたりできなかったりで、あまり安定性がありません。

もしこれが、勉強する場所が決まっているなら、その場所に行けばすぐによしやるぞ、という気持ちになり、勉強を始められるようになります。

伸びる勉強方法

勉強場所をいくつか決めて、その場所に行けば、やるぞというような気持ちになるスイッチ効果(←勝手な命名です。)を狙う。

シンプルに勉強時間が足りていない

特定の教科で成績が伸びないという方は、シンプルに勉強時間が原因の可能性があります。
シンプルにその教科の勉強時間が足りないが故に、成績が伸びないだけです。
これは、毎日の勉強時間を30分単位でもいいので記録しておくと、原因が明らかになります。

伸びる勉強方法

勉強時間を可視化。
毎日記録をつけていかに足りていないかを自覚する

同じ教科で何冊も問題集を使用している

よくやってしまいがちなのが、成績が伸びないときに気分転換として新しい教材を買うこと。
これは、同じ教材を使って何度も勉強した場合とは効果が異なります。
というのも、人間の記憶は反復によって強化されます。
有名な学説だと、エビングハウスの忘却曲線というものがあります。
これは人間の記憶の忘れ度合いを曲線で示したものです。

https://ryugaku-kuchikomi.com/site/wp-content/uploads/2015/12/1963616ae4d78edeb5505720d905a5aa.png
画像引用元:エビングハウスの忘却曲線で分かる、最適な復習のタイミング
(https://ryugaku-kuchikomi.com/blog/ebbinghaus-the-forgetting-curve/)

図のように、記憶は反復によって記憶が定着していきます。
しかし、これが違う教材で学習をするとなると、反復にはならないので、記憶の定着に結びつきません。

また、別の教育概念として、過剰学習という概念もあります。
これは、空手家が何度もおなじ型を繰り返し繰り返しおこなって、体に染み付けることをイメージするとわかりやすいです。

勉強も同じで、何度も同じことを繰り返し繰り返し行うことで、ほぼ無意識のレベルで問題が解けるようになります。
そこまでやって、はじめて「できる」の状態になります。

これが一回やってたまたま解けただけでは、「わかる」の状態でしかないのです。
もしかしたら次回は間違う可能性もありますし、応用が効かない場合もあります。

だから、同じ問題を繰り返し解いて、自分の血肉となるまで繰り返す必要があるのです。

改善ポイント

自分のレベル感にあった問題集一冊に絞り、まずはその問題集を3周することを目標にする。

勉強をする明確な理由がない

勉強をする明確が理由がないのに、勉強に身が入るかというと、そんなことはないですよね。

まずは勉強をする理由を明確にしましょう。

  • なぜ勉強するのか。
  • なぜその学校へ進学するのか。
  • なぜその学問を学びたいのか。
  • なぜその学問を学ぶとどうなるのか。
  • その学問ではどのような仕事に就けるのか。
  • その仕事に就くと、どのようなライフスタイルになるのか。
  • そのライフスタイルを続けると、自分はどうなるのか。
  • そのライフスタイルを幸せと感じることはできるのだろうか。
  • そのライフスタイルは将来できるであろう家族にとっても魅力的かどうか。
  • その人生は自分にとって魅力的かどうか。

こういった質問をひたすら自分に投げかけるのもいいと思います。

もし考えるのが苦手なのであれば、感じれば良いのです。
たびに出たり、人に会うことで自分の方向性が見えてくることもあります。

偉人変人の伝記を読むのも参考になります。

そうしたことを経て、自分自身が勉強する理由を見つけてください。
見つかれば、自然と成績は上がります。
勉強の先が見えているので、自然と勉強したくなるはずです。

改善ポイント

目先の目標だけではなく、その先も見据えて本質的な目標について考える

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